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Black Survival 資料室

BLACK UNIVERSE_2

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BLACK UNIVERSE

各話セリフ/意訳

『 あなたの不幸を解決いたします 』
文:권나현 / 絵:아루
Part.1Part.2Part.3Part.4Part.5
Part.6Part.7Part.82013. ソウル

Part.2



「どう?」


「バドミントンも割と楽しいでしょ?」


「・・・・・・。」


「ええ、まあ・・・」


「誰かといっしょに何かすること自体ひさしぶりでしたし。」



カチャ


「片付けまで手伝ってくれてありがとう。」


「ひとりでこれ運ぶの大変だったんだ。」


「いえ、まあ・・・」


「かなりご無理をなさっていたようですし・・・」


←[先輩が運んだ分]


↓[ヘジンの運んだ分]


(あのとき、あの男子が殴ってきたら勝てなかったかも・・・)


「どしたの?」


はぁ はぁ


「何でもありません。」




「これは全て先輩が飾ったのですか?」


「うん。いい感じでしょ?」



これは先輩でしょうか・・・

とすると、隣にいるのは?

「こちらはお姉様ですか?」


「ううん。俺はひとりっ子だよ。」


「そこに写ってるのは、俺が入院中に勉強を教えてくれた先生!」


「そうだ、それはさておき!」


「これから不幸部でどう活動していくか考えてみたんだ!」


( “忘れていなかったのですね・・・” )


「そもそも不幸って、俺たちが何かして作ったり、探したりするものじゃないよね?」


「それに、けっこうプライベートなものだし、」


「周りに知られたくないって人も多いはず。」



「そこで!」


「各クラスを周ってこれを貼ってきたんだ!」


ジャーーーン!



 ~ 不幸の相談歓迎! あなたの不幸を 
 請け負います! 秘@密@厳@守 

 不 幸 専 門 家 
 1年8組 イ・ヘジン 入部! 

 あなたの不幸を引き 
 寄せます! 
 相談を希望される方は D棟 3階 
 備品管理室までお越しください!~ 
 


「これを・・・ 各クラスに貼ったのですか?」


「そう! チラシも貼ったし! 君もいるからには」

  「この学校のすべての不幸たちが集まるはずだよ!」


「こんなチラシを貼ったら、先に先生方が捕まえに来るのでは。」


「えっ・・・ほんとに?」


コン コン


ガチャッ



「失礼します。」


ギィ


「スルビ様・・・?」





「ジヘが行ってみたらって言ったのよ。」


「あんたはそこまで悪い奴じゃないし、運動部の先輩もいるからって。」


「でも、だからってクラスで知り合い面しないでよね!」


「私がここに来たのは内緒なんだから!」


「それで・・・どんなご用件ですか?」


「・・・・・・。」



「ストーカーがしつこく私に付きまとってるみたいなの。」


「ストーカーだって?」


「・・・そのような問題でしたら、先生や警察にご相談されたほうが・・・」


「したの!それで済んでたらこんなとこにまで来てない!」


 「相談したけど、直接的な被害は発生してないし、」

「物証がないなら今はどんな対処もできないって。」


「なんなのよ、もう。」


「何か起きてからじゃ遅いのに。」


「それまで待ってなさいってわけ?」



「・・・だから藁にも縋る思いでここに来たの。」

「運動部の先輩がいるなら頼れそうだと思ったし。」


(どうでしょう・・・・・・)


「よし。お安い御用だよ。」


「君のそばにいて、怪しい奴を見かけたらやっつければいいんだよね?」


やっつける、とは...


「本当ですか?」


「もちろん。そのための不幸部だからね。」


「一体どうするつもりなのですか!」 ひそ ひそ


「相手が何者かご存知なのですか!」


ヘーキ ヘーキ~

「俺ひとりじゃなくて、ヘジンちゃんもいるし!」


「私は抜けたいのですが。」



「なんで私まで・・・・・・。」


ポン


「ほら!不幸部の初の活動なのに、唯一の部員が抜けるなんて話はないだろ?」


「同じクラスの子だよね。これを機に親しくなれるかも。」


「結構です。私は別に・・・」



「・・・ふたりって噂に聞いてたより仲良いのね。」


「噂ですか?」



「知らなかった? 先輩があんたを追い回してた頃からかなり噂になってたの。」


「で、ついに先輩の”俺を受け入れないなら死んでやる”って脅しに負けて付き合い始めたとか・・・」


「「違います!」」


そんなことしないよ!


「そういう噂もあるってだけで別に私が信じてるわけじゃないわよ。」


「で、じゃあなんで二人はいっしょにいるわけ?」

「共通点なんか一個も無さそうだけど。」


「それは・・・」


「それは・・・」


言われてみれば・・・なぜでしょう?

フッ...


勧誘されてたときから面倒だと考えことだけ優先して

(理由のほうは気にせずにいたのに!)


混 乱


「!」


バ ッ



「 ?! 」


ガタッ


「先輩?!」




「 !! 」


(袋小路か...!)



はぁ はぁ


「見つけ ──」



グラッ...


バッターン!*1




「先輩!」


はぁ はぁ


「大丈夫ですか?」

    「殴られたのですか?」


「あ、いや、私は手をだしていないんだが」


「スルビ様をストーキングしていたのは貴方ですね?」


「ストーキングだなんて、私はただ・・・」


「ちょっと」


「・・・なによ。」


「あんただったの・・・?」


「スルビ・・・」



「こ、こんな形で現れてすまないが、少し話を」


「何を話すって言うのよ?」


「スルビ。もっと顔を見せてくれ。こうして顔を合わせるのも7年ぶりじゃないか。」


「ふざけないで! あんた、まだ父親だと思ってんの?」


「もう関係ないおっさんでしょ! 忘れたわけ?」



「・・・スルビ。」


「うるさい!」


タッ




そのとき直感しました。これ以上関わってはいけないと。


なぜでしょう。



なぜ、


それでも私はスルビ様を追いかけたのでしょう。



いつの間にか気が緩んでいたようです。


「スルビ様!」


「ほっといてよ!」


バ ッ


もっと話を聞いてあげたいだなんて。






身のほども知らずに。







ねえ、知ってる?
スルビ、交通事故に遭って学校来れないらしいよ。

交通事故?

怪我は酷くないけど、念のため精密検査を受けるから入院してるみたい。

でもね、スルビが事故に遭った現場に、

イ・ヘジンがいたんだって。


やっぱ気味悪いよね。



ねー?









「んー・・・」


「ここだよな・・・」



(ノックを・・・)


ガコン


「何か御用で。」


ギィィ...


「あの、僕はヘジンの友人なんですけど、ずっと学校に来てないから心配で。」


こんにちは。


「ヘジンいますか?」


「・・・ご友人?」


「・・・お入りなさい。」



(ヘジンの家で合ってるみたいだな・・・)


「右があの子の部屋だよ。」


「あっ、はい!」

 「ありがとうございました!」



コン コン


「ヘジンちゃん。いる?」


「ヘジンちゃん!」


「お帰りください。」


 「...ヘジンちゃん、」

「今日も学校来なかったよね。どこか具合でも悪い?」


「・・・それとも、」



「スルビの事故を、自分のせいだと思ってる?」









脚注
  • *1 訳注:「우당탕탕!」=どんがらがっしゃん, どたばた などの擬態語.
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